
結論から言うと、うつ病である。それも軽くはない結構重い部類に入るうつ病になっていたため、である。心の風邪と言われるうつ病だが、精神科の先生に言わせると風邪どころのレベルではないそうだ。骨折、だそうである。その心の骨折、私の場合重たいので複雑骨折になってしまったのだ。現在も治療は継続している。
うつ病になると何がダメかと言うと、仕事で生じるストレスに対して本当に耐性が無くなるのである。ちょっとした人間関係のこじれがもうストレスになって逃げ出したくなってしまうのだ。私の場合そうだった。転職理由でいろんな理由を述べはしたが、実際のところ人間関係のストレスが一番大きかった。ちょっと上司から高圧的に言われるだけでもうダメなのだ。思い返せばうつ病になる前はどんなに上司から罵声を浴びせられたくさんの人からダメ出しをされても負けないでやり抜いていた。でもうつ病になってからと言うものはてんでダメだった。
さらに最悪なのは、私はそのうつ病であることをごまかすためにお酒の力を借りたのだ。毎日浴びるようにお酒を飲んで嫌なことを忘れようとしたし、心が弱っているのをお酒で紛らわせようとしていた。後日精神科のドクターに真剣に怒られたのだが、抗鬱剤を飲みながらお酒を飲むのは言語道断だそうだ。なので8年前にうつ病と診断されてからと言うものつい2年前までお酒を飲んでいた。心は悲鳴をあげている、体も悲鳴をあげている、その声を聞かずにお酒を体に流し込んでいたので当然心も良くなるわけもなく体も良くなるわけもなく、結果どうなったかと言うと仕事から逃げ体は病気、入院という代償を払ったのだ。
うつ病であることを本当に自覚し始めたのはこの1年ぐらいである。恥ずかしい話、精神科に通いながらもどこかで自分はうつ病ではない、と思っていた。今は自分はうつ病、それも重度でありまだ寛解はしていないが抗うつ剤で何とか生活ができているレベルであると感じている。そして何よりも大きな意思変革というか、それは「自分は弱い人間である」ということを強く自覚したのだった。それは病気のせいでもあるし、元々そうだったのかもしれないし、でも今は人の助けを借りないと生きていけない、という自覚がある。だから精神科のドクターの話は絶対的に聞こう。今はそう思っている。
身も心もボロボロになりながらたどり着いた今の職場。今私が大事にしていることは、今の生活を安心、安定的に過ごしていくこと。仕事に対する大義名分は横に一旦置いておいて、今は自分の心と体にできるだけ負荷をかけないように、仕事は仕事と割り切っていくこと。改革とか変革とかを自分から起こそうとしないこと。これまで自分を痛めつけていたことを反省し、ささやかだか今の生活を大事にしていくこと。などなどである。
いつ寛解とドクターから言われるかはわからない。つい先日ドクターからは「あなたは重いうつ病だ。今はまだ薬を止める時期じゃない」と言われた。まだこのうつ病とやらに付き合わないといけないようだ。でも今こうして自分というものをようやく認め始めたわけだから少しずつ良くなっていくことは間違いない。そう信じよう。