『ゴルギアス』プラトン著加来彰俊訳(岩波文庫)の解説をアウトプットしてみる。

まだ本文は読んでいないが、本文の理解が進むようにと巻末の解説から読み始めた。するとこの解説がとても読みやすく理解しやすい。と言うことでいつもの通りマーカーで線を引いたところをアウトプットしてみる。

ところで、本来は「言論の技術」にすぎない弁論術が、広く政治の術として利用されるにいたったのには、当然その背後に、これを可能にするような政治の体制があったからにほかならない。そしてその政治の体制とは、一言でいえば、古代ギリシアに独得の民主政治だったのである。だから、われわれが弁論術のもつ意味を充分に理解するためには、古代ギリシアの民主政治の実態について、なかんずく、それの支柱となっていた陪審法廷とか政務審議会とか国民議会(民会)などの政治制度の組織や機能についての歴史的な知識を欠くことができないのであるが、今はそれを説明するだけの余裕はない。ただ、結論だけを簡単に述べておくなら、家柄や財産は何らの政治的な特権をも保証するものではなくなって、すべての人間が市民であるという資格だけで政治的には平等な権利をもつことになった民主主義社会においては、ひとがそのなかで頭角を現し立身栄達するためには、新しい資格、つまり弁論に秀でるということが、不可欠の条件となっていたのである。(306)

『ゴルギアス』プラトン著加来彰俊訳(岩波文庫)解説より引用

見事な解説である。弁論術の大家と言われたゴルギアスとソクラテスの対話篇。引用した箇所にある弁論術の生まれた背景がわかるだけでも、ゴルギアスを理解する上で大いに役立つ。そして対話を通して弁論術が実際に何であるのかを突き詰めていくソクラテス。予想だが(まだ本文を読んでいないので)、こういう背景で生まれた弁論術とそれを必要とする社会があって実は、それらは洞窟の比喩でいうところの洞窟内で炎に映し出された影にしかすぎないとソクラテスはディアレクティケー(対話の術)で明らかにしていくのだろう。とりあえず解説の途中までをアウトプットしてみた。本文を読むのが楽しみだ。

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