
結論。今の日本でちょっとした決断を敢行したからと言って死ぬわけでもないしそれなりの社会保障もあるわけでリカバリーも可能。だからやりたいことは素直に直ぐやったほうが良い。人間だから悩むと思う。最初の一歩を踏み出すのはとても勇気がいる。もしうまくないかなかったらと先のことが気になる。でもやらないと何事も始まらない。全てはそれに尽きる。やらないと始まらないのだ。やってみよう。とにかく。動き始めてから考えよう。動きながら悩もう。そのうちに問題は解決していくし慣れていく。
僕が福祉の世界から48歳にしてタンクローリー の業界に転職した時も、当然悩んだが後悔するよりはマシだと考えて「やってみよう」と決断をした。その決断をするにあたって誰にも相談しなかった。もちろん親身に相談に乗ってくれる友人はいた。でもその友人が僕の人生を歩むわけではないし歩んでいくのは僕なわけだから大事な決断に友人を巻き込むのは違うと考えた。なので一人悶絶しながら考え抜いて決断を下した。
結果どうだったか。決断したからには新しい仕事(タンクローリー でガソリンを配送する仕事)に全力を注いだ。背水の陣というわけでもないが、自分で選んだこととやりたいことであるから必ず形にしようと思った。自然そのような心持ちになる。
実際タンクローリーでガソリンを配送するにあたって机上研修や荷下ろし訓練など運転以前の勉強や訓練が内容も濃くて覚えることもたくさんあった。何よりも体に荷下ろし荷積みの動きを覚え込ませないといけない。テニスプレーヤーがテニスコートのどこにいてもボールの位置を想定してラケットをどこまで伸ばして振り切るか、その時に足はどのような踏み位置を取るか、等を無意識にやってしまうあんな感覚。そのためには必死になって体に動きを覚えさせないといけない。どうやったら体が動くようになるかを考えに考えた。もうこれは頭で考えることではない。とにかく体を動かして僕の体が動きを覚えるように何度も荷下ろし荷積みの動きを練習した。それはイメージトレーニングから始まってさらにイメージしながら実際に体を動かした。それは場所は選ばない。車を運転しながら、車を降りて自分の部屋で部屋の中をタンクローリー と想定して一連の動きを何度も繰り返した。プロになるとは大変なんだとこの時思った。でもこれも全て自分で決断したことだ自分で責任持ってやり切らないといけない。
もし今タンクローリー に乗って配送の仕事をしてみたいという方がいれば、ぜひやってみるといいと思う。どの仕事でもそうだと思うが、どの仕事もプロフェッショナルである。タンクローリー の仕事も特にガソリン等を配送するのであれば危険物を扱うということでプロフェッショナル性に加えて専門性が求められる。机上訓練と荷下ろし訓練に無事合格したら横乗り期間に入って3ヶ月もすれば独り立ちだ。体にインプットされた荷積み荷下ろしの動きが日を増すごとにスムーズに繰り出されるようになる。すると特別な快感を味わえるようになる。これがすごく嬉しいのだ。配送の仕事もその日のノルマが終わって会社へ戻るときは何とも言えない充実感がある。
やってみたいこと、やってみようと思ったこと。それはやってみるといい。そう思う。やったみたことで初めて目にする地平というのがあるのだから。