
ひとりで何とかしようと考えるから息苦しくなるのだ。同じ船の同じ乗組員全員で、ひとつの船をうごかしているのだから助け合ってやっていけばいい。人の力をかりれば良い。自分に余力があればどんどん差し出せば良い。少なくとも今はそういうマインドセットでやっていこうと思う。
2019年4月21日の手帳のメモより
新しい職場にやってきてまだ1ヶ月も経っていない。経験ある仕事だといえ新しい環境だから全てはゼロから始まる。僕たちの仕事ではできるできないとかではなく、支援を受ける側の子どもたちとどれだけ関係性が構築されるか、ということが大事になってくる。なので可視化できるものでもない上に評価もしにくいものである。つかみどころがない、とでも言おうか。
結局それらは子どもたちから日々直接示されることだから、毎日が緊張の連続というか手を抜けない。厳密にいうともちろん手を抜くときもある。でも抜き過ぎると子どもたちから「なお坊主さん。いやだ」とか「なお坊主さんには本当のことは言わないでおこう」なんてことになりかねない。これまで幾度となく言われてきたのでその怖さはわかっているつもりだ。
2019年の今日、僕は自分の経験に自惚れることなく「郷にいれば郷に従え」でまずはチームの一員として仲間を信頼することから始めようと思ったに違いない。だからこのようなメモを残したのだと思う。さて、2020年の今という時、ぼくは仲間を信頼して仕事ができているだろうか。