
結論。なんとかなる。なんとかやれる、ということだ。大丈夫。生きていれば道は開ける。すがれるものには120%の脱力感で寄りかかる。泣きたいときは泣く。食べたいときは食べまくる。プライドなんて捨てまくる。そしてとにかくよく寝ること。温かいお風呂があればなおOK。そして僕の場合は数冊の本があれば良い。これらのことをやっていれば、本当になんとかなるのだ。
今のマイブームはギリシャ古典を読むことだ。2300年前の人類が最高に哲学をやりきっていて、そんな偉人たちの文言を本で読むと現在を生きる自分の悩みなんて2300年以前にすでに考え抜かれていたことに驚くわけだし、じゃあ今できることはなんだろか、と前向きになれたりする。これはすごくおすすめである。
離婚については、これもだけど、いやいや一緒にいるならさっさと別れたほうが良い。なんでもそう。我慢してやる必要はない。お金で解決できるのなら、養育費をしっかり入れるという公正証書を作成して、別れる。そのほうが家族の痛みも少なくて済む。公正証書を交わすというのがポイントで、これはすごく大事。これはたかだが紙切れ一枚なんだけどすごい強制力があって、養育費を払わなければ財産の差し押さえになるので、是が非でも養育費を毎月入れないといけなくなってしまう素晴らしいシステム。僕はこのシステムのおかげでちゃんと仕事をし続けた。
自分の子どもが病気で死んでいくというのは言葉にできないぐらい辛いことだった。僕は未だにあの当時の記憶がとぎれとぎれだ。でも彼女(子ども)が残してくれたことはたくさんあって、それらが今の僕を生かしてくれていると強く思っている。なによりも最後の最後まで必死になって診てくれたNICUの先生や看護師さんたち。娘が死んだ日には、小さい棺桶に入った娘と私たち家族を通路という通路に病院の先生や看護師さん事務員さんが並んで静かに見送ってくれた、あの優しさというか思いというかしてくださったことはありがたすぎて今でも思い出すたびに涙が出てくる。短い命だったけど素敵は人たちに囲まれて生きた娘だった。
こんなことが続くとそれはもうお決まりのコースでお酒に溺れるわけです。もう、ひどいときは午前中からお酒を飲んで昼寝をしてまた起きてお酒を飲んで寝るという暮らし。お酒を飲まないのは仕事をしているときだけ。うつ病をわずらわっていたのだけど、その陰鬱な気持ちを吹き飛ばしたいがためにお酒に走っていたのだ。ひどかった。いろんなことがフラッシュバックしてあるときは手にしてたiPhoneを壁にぶち投げることもあったし、外で飲んだときは電車で帰ってきたのだがどうやって帰ってきたのかも覚えていないぐらい酩酊していた。手が震えるまではいかなかったが、起床してからもう今日はいつお酒を飲もうか、とうことから予定立てが始まるのだった。そう、お酒が主の生活だった。
だんだんと体も悪くなってきて、胃炎、食道炎が収まらずに胃腸薬を毎日飲み続けて仕事に行っていた。要するにごまかしながらやりくりしてたわけだ。その体調のちょっとした異変をお酒でごまかしていたので、結果、どうなったかというと緊急入院、という結末につながるのだった。胃腸薬でごまかしがきかなくなり、炎症が喉の奥、食道付近までひどいありあさまになっていて大量の抗生物質を投与しないといけないことになった。懲りた?いや、アルコール依存症はこれしきではやめない。じゃあどうしてやめたかというと、酩酊して何をするか自分が怖くなったからだった。結局はそういこうとだった。もう自分が信用できなくなったのだった。それで病院へようやく、泣きついた、わけだ。
転職については、これ(⇠「うつ病とむきあってこなかった」)を読むと詳細に書いてある。もう僕は自分の自律神経という軸を大事にしなかったので、もう理性もなにも正常に機能しなかった。それはうつ病が原因であるのだけど、うつ病という心の骨折をあまりにも軽くみすぎた結果だし、なによりも自分を大事にしなかった結果であると思っている。自分を大事にしないとどうなるかというと、単純に無理をするのである。生活も仕事も。生活は睡眠時間を削ったり、仕事は自分の力量以上の仕事を引き受けたり、だ。今ならはっきり言えるが、ぜったいうつ病はよくならないし悪化すること間違いない。あとはうつ病から由来するのかわからないが対人恐怖症に陥り、ちょっとした上司の言動に恐怖を感じて、それが原因で仕事を辞めてしまったりもした。全ては自分の軸の部分が弱っていることを無視した結果起こったことだった。
生きていればいろんなことがある。でもこんな僕でも言えることは、自分を大事にすることで8割方回復させることができるし、人生も楽しく生きられる。もし今ひどく悩んでいる人や、僕と同じうつ病の人がいたら言いたい。最初にも言ったけど、温かいお風呂に入ってしっかり寝ること、これをやれば人って結構大丈夫だよ、と。そしてもし余裕が出てきたらぜひ日記とか手帳に自分のその時々の思いを書き留めることもおすすめだ(これ⇠「メモからわかる自分」を是非読んでみてください)。