あの笑いながら怒る先輩にしこたま怒られた思い出のガソリンスタンドが潰れていた

非常事態宣言が延長された。そのおかげで気が滅入ってしまい家にいると発狂しそうだったため「高速道路ぐるりノンストップ一周旅」に行ってきた。途中下道を少し走るのだが、その道路には僕がタンクローリーに乗っていたときによく行っていたスタンドが数件道路沿いにあるため勝手に「思い出街道」と名付けていた。

その思い出街道を車で走っていると、そのスタンドたちのうちで一番よく行っていたスタンドが目に入ってきた。「そうそう。あそこのスタンドで笑いながら怒る先輩にこっぴどく怒られたなあ」とマストで思い出すのだが、なんと、敷地の周りには立入禁止のロープが張り巡らされていて閉店となっていた。「うわー、まじか!!」と驚いてしまって人気のないそのスタンドを左に見ながら通り過ぎた。

その笑いながら怒る先輩というのはまじめに怖くて、何が怖いかというと、にこにこ笑いながら千枚通しで体をつきさすような言葉を浴びせてくるからだった。その日、その先輩が指導者で僕は横乗りをしながらガソリンの配送にあたっていた。その笑いながら怒る先輩は、僕と同じ異業種からの転職組だった。以前はどこかのスポーツジムか何かのインストラクターだったがそこで昇進をし人事部直属のコストカッターになりバンバンコスト削減や人事削減をやっていた人だった。なので、心、まじ、鬼。僕の荷降ろしの動きが遅いと笑いながら「あはは、なにやってんの?まじめにやる気ある?それで?やめたら」などと、わ(WA)・ら(RA)・い(I)・な(NA)・が(GA)・ら(RA)言うのだった。コストカッター的非人道一直線の本場仕込みのもう何言っているかわからなくなってきたが、その信念を微動だに曲げない怒り方は、齢49歳になろうかというおじさんをも泣かせてしまうのだ。

怖かったなあ。でも独り立ちしてはじめて一人で配送に来たのもこのスタンドだった。つらい修行期間が終わったあとの一人での配送はそれはそれは自由で楽しかった。先輩がいないので怒られずに済む。自分のペースで仕事ができる。ああ、3ヶ月間の横乗り期間は辛かったけど、一人で配送し始めると辛かった横乗り期間も良かったなあ、と思えてくるから不思議だった。そんな思い出のつまったスタンドが潰れた。よく話をしていたスタンドの定員さんたちはどうしているのだろうか。そんな僕もタンクローリーから降りて違う道を歩み始めている。

*ちなみに、以前この笑いながら怒る先輩についてブログを書いているのでよかったらそちらも読んでみてください。こちらから。

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