②『パイドン』プラトン著岩田靖夫訳(岩波文庫)を途中までだが少しアウトプットしてみる

だが、私があの方について特に驚嘆した点は、先ず、あの方が若者たちの議論をなんと楽しげに、好意をもって、そして感心しながら受け取られたかということ、それから、かれらの議論によってわれわれがどんな精神状態に陥ったかをなんとなく鋭く見抜かれたかということ、さらには、そういうわれわれをなんと見事に癒してくださったかということ、なのです

『パイドン』プラトン著岩田靖夫訳(岩波文庫)より

弟子のパイドンが、議論途中のソクラテスの様子を如実に言い表している。その光景が目に浮かぶようだ。そしてさらにこれから死にゆくことがわかっていても真摯に知恵の追求を惜しまず、さらに若い二人シミアスとケベスの反論に腹を立てるどころか可愛がるように喜んでいる。ソクラテスの人柄がとても良く表現されている箇所。

なぜなら、われわれの魂が肉体のうちに到来する以前にも存在していたということは、あの『正にそれであるところのもの』という呼び名をもつ実在自体が存在するのと同じ意味において「確実」である、と語られていたからです。

『パイドン』プラトン著岩田靖夫訳(岩波文庫)より

これはイデア論の前段階の概念を説明したもの。「正しいよようなもの」を人々は教えられなくても知っている。それは何故か。生まれる前に魂が真実在(イデア)にてそれを見て知っているからだ。ここでシミアスは想起説をソクラテスから確認され、イデア論をだしながら同意を表明している。

もうちょっとこのあたりの議論は難しくて難解なので気になった箇所だけ最後に引用して終わりにする。

では、どうだ。今や、魂はまったく反対の働き方をすることが明らかになったのではないか。魂を構成していると人がいう、あのすべての構成要素に命令を下し、全生涯を通してほとんどすべての点でそれらに反対し、あらゆる仕方でそれらを支配し、ある場合には、体の鍛錬や医療の場合のように、厳しく痛い目にあわせて懲らしめたり、他の場合には、もっと穏やかに、脅したり戒めたりしながら、欲望や怒りや恐怖に対して、[肉体的な構成要素に由来する情態とは]別のものとして語りかけるのではないか。

『パイドン』プラトン著岩田靖夫訳(岩波文庫)より

魂は調和であるということに対して魂はまったく反対の動きをとるということをソクラテスは述べている。ここは需要な箇所なので引用しておいた。でもなかなか難しい議論である。

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