有料道路と高速道路を走って港町で有名なかの街へ。平日午後ということもあって待合室は僕と一人の人しかいなかった。予約時間5分前に呼ばれて診察室へ。

僕
「先生。2つ聞きたいことがあるんです」

先生
「はい」
僕
「1つは、睡眠薬のレンドルミンを先生に相談せずに飲むのを止めてしまったんです。三日間だけですが。そしたら途端に眠れなくなったんです。これって僕の状態はかなり悪いってことですか?」
先生
「睡眠薬を飲まないことで寝られないってことは睡眠薬を飲まないと寝れないって状態ですよ。良いとは言えないんじゃないですか?」
僕
「やっぱりそうですか・・・」「それから2つ目なんですけど、今回調子が悪くなってやっぱりまた転職活動とかし始めたんです。いや、今回は転職するのはあきらめましたが、とにかく調子悪くなると転職してしまうというこれまでと同じパターンになってしまってるので、転職に気持ちが向かないようにパターンを変える意味でも休職とかしたほうが良いですか?」
先生
「うーん、あなたは調子悪くなるとじたばたしはじめますよね」
僕
「はい。」
先生
「じたばたすると逆に疲れちゃうのにね」
僕
「はい(汗)」
先生
「今度から調子悪くなったら短いスパンで通院してください」
僕
「今日も前回から期間あけずに来ましたけど?」
先生
「いや、ちがいますよ。ちょうど一ヶ月経ってますよ」
僕
「・・・」
先生
「とにかく、調子悪くなったと思ったらすぐに通院すること。じゃあ、1ヶ月分同じ薬だしておきますね」
先生はいつもクールだ。かっこいい、という意味ではない。いつも可能な限り僕自身に考えさせるようなやり取りをしてくださる。どんなに状態が悪いときでも。患者のもてる力を可能な限り引き出そうと。だから一見するとクールに、冷たく感じたりする。でも病気なのもその病気を抱えながら生きるのもその人自身なのだ。別の言葉で言うなら「患者の甘えを一切受け付けない」のだ。患者としての僕も、感情的にならずに現象の根っこに向き合えるので、今すべきことがだんだんとわかってくる。さすが先生だと思う。
それにしても自分ではいつもより期間を短くして通院したと思っていたが、ちょうど1ヶ月経っていたとは。。。その感覚にもやはり僕の状態の悪さが影響しているのがわかる。自分では短いと思っている、実際の時間と僕の感じる時間のずれがあるから、それは結構な問題なのだろう。目の前の状況も見れていない、のだ。今から気をつけてちょっとでも調子が悪くなったらすぐに通院しよう。