対人援助職の何が良いかと言うと

僕の現在の仕事は対人援助職と言われるものである。誰を援助しているかと言うと僕の場合は子どもである。子どもの生活を福祉という枠組みで支援する仕事である。この仕事の良いところはたくさんあるが、僕がトラック業界へ再び戻って仕事をした経験から思うことを少し述べたいと思う。

僕は2018年8月から約半年間タンクローリーにのって仕事をしていた。その時の仕事の目的は石油製品をお客さん(ガソリンスタンドやホームセンター)へ配送するというものだった。安全に安定して届けるための技術が求められた。それは運転技術だったり、積み込み荷降ろしの技術だったりそれは主に身体を動かしていくものだった。なので相手は物がほとんどだ。今のように目的が人ではない。なのでどういうことがそこで起こるかと言うと、横の人のつながりはあまり関係なかった。自分さえ自分の仕事をこなせば目的は達成されるのだった。だから目的と人との関係がそれほど密ではないので、他人の協力を得るための労力はそれほど必要なかった。

逆に福祉の仕事においては横のつながりは蜜にならざるを得ない。人の力を結集しないと一人の子ども支援はできないからだ。それぞれが違った考え方方向性をもって動いてしまうと目的者たる子どもたちは混乱して荒れてしまう。だから横のつながりというのが「引き継ぎ」とか「共有」とかされて強化されていくのだ。この横のつながりを強化するにおいて必要なのは仕事人としての協調性だ。おべっかとか、へつらうとか、そういうことでなく仕事としてしっかりつながる仕組みを必要としている。そうしないと子どもの支援という目的が達成されない。だから普段から社会的な気遣いを職員間でしているのである。

それがタンクローリーの仕事においては、横のつながりはそれほど必要ないので何が起こるかと言うと、日常的な同僚としての、友人としての、仲間としてどう振る舞うか的な付き合い方に力を割くことができる。仕事の目的として付き合う必要がないから共通の仕事言語というのが少ない。だから自然日常にあふれるニュースやメディアに乗っかる流行の言葉が駆り出され共有のためのツールとされる。ゴルフだったり、趣味だったり、そういうことへ言葉が駆り出される。そこから派生するものとして感情の付加もあったりして、好き、嫌いだの惚れた腫れた系の情感的な関係性にも発展しやすい。僕は先輩社員から露骨に言われたりした「あいつと付き合うなよ」とか「俺と一緒にゴルフに行こう」とか。それら発言に見られるのは横のつながりが仕事の目的とつながっていないからだ。僕はこれを文化の違いまたは社会の地平の違いと捉えた。

それぞれが目的が違うので人間関係の発展の仕方も違って当然だ。僕はその両方の文化を経験して知っている。どっちが良いとも言えない。どっちも当然目的にあったありかたをするのだから。でも一つ勉強になったのは、大人になってもやっかみや妬み嫉みというのはあって、そこからは逃げられないものなのだなあ、ということだった。うつ病の僕が言うのは憚られるが、仕事に慣れや飽きがでてくると人は他に刺激を求めるので仕事は適度に刺激があって緊張感がある方が良い、本当にそう思う。対人援助職はその点毎日子どもたちからそれらを与え続けられている。そういう意味では良いと思う。

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