
それはこうだ。うつ病になる前のように元気に働ける環境がどこかにあると思っているのだ。そして運送業界というのは僕が高校を卒業して就職した業界でもあり、その当時早朝から夜遅くまで元気に働いていた。プライベートも充実していた。無理矢理なこじつけかも知れないけど、うつ病でなかった一番元気な時代に戻ろうとしているのだ。だから運送業界なのだ。僕のうつ病は難治化しておりもう一生治らない(寛解しない)と思う。これはもうしょうがない。くやしいけど、僕がうつ病というものを軽く見ていたというか、無知だったために病気と向き合う時期を逸した。今は仕事には行けているが、実はギリギリの綱渡りなのが実際のところだ。職場の人には一切病気のことは言っていない。言ったところで何が変わるというのだろう。変わるのは職場の人の僕に対する見方が変わるだけだ。それもマイナスの方に、だ。職場の人を信頼していないわけではない。なんとなくそう思うだけだ。うつ病で失ったものはたくさんある。友達も失ったし家族も失ったし仕事も失った。何もないだけの49歳だ。起死回生一発逆転をねらうギャンブラーみたく僕は飛ぼうとしているのかも知れない。転職という機会を使って。でもよく考えてみると良い。僕はもうあの彼方に飛ぶには程遠い所まで来てしまった。飛んでもたどり着けないで落ちて倒れてしまう。じゃあ今いる場所ですべきことって何だろう。わからない。実際のところ養育費を払わないといけないという義務感が僕の背中をおしているだけだ。それがなかったらどうなるのだろうか?それもわからない。ただひとつ言えるのは、うつ病は治らないということ、そして寝込むほどでもなく仕事には行けるもののかなりギリギリの状態であって、一日一日がとても重くてこなすのにやっとこさということである。もうこんな調子でこれから先も進んでいくのだろう。良くなることはない。悪くなる可能性のほうが高い。何の希望も可能性もないのか?わからない。生きていれば何かあるのかもしれない。それもわからない。未来のことは何もわからないのだ。それは万人に等しくある。それだけが唯一の希望だ。