
新しい薬の飲みはじめて約2週間が経った。小さな錠剤で内容は抗うつ剤なのだが、こんなちっぽけな薬でも効くのだなあ、とここ数日思っている。僕の脳みそにはおそらく何かが不足しているのだろう。だから気分が塞がったり落ち込んだり転職を考えたりしてしまうのだ。その欠落しているなにかを補うためのものが薬なのだろうが、こんなちっぽけな野郎に副交感神経をすっかり支配されてしまって一体俺ってどうなんだろう。ちくしょー、とも思う。
今日は一日大型トラックに再び乗れるようにあれこれ情報を集めていたが、結局うつ病のことがネックになって諦めた。ジャンプしようと思えばできるだろう転職も、このうつ病のおかげですっかりだめになってしまうのだ。そしてこのちっぽけな錠剤野郎である。たったこれだけの薬を飲まないとしたら僕はすっかり眠れなくなったり落ち着かなくなったりして普通の生活を送るのが難しくなるのだろう。そしてそれら薬だけでなく、睡眠も結構な重要な要素としてあるから、運送業界に入ったらそれこそ睡眠時間を削って走らないといけないので、もう一発アウトである。いろんな要素が今の僕には作用していて、それらのどれひとつ欠けても日常の生活を普通に送ることが難しくなる。
くやしい。くやしいけど薬効のおかげでぐっすり眠れている。くやしい。睡眠時間がしっかりとれる環境でないと今は生きていけない。でも不思議なことに薬が効いてくると普通に戻ったのではないかと考えてしまうのだ。普通にもどったから普通に転職とかできるのではないかと思ってしまい、そのように動いてしまう。でも冷静になろう。そう、それはく・す・り・の・お・か・げ・なのだ。そしてプラス良質な睡眠のそれである。気付こうそろそろ。僕はこの薬を飲んでいないと日常生活が送れないわけで、しっかり睡眠がとれないと日常さえも送れなくなるわけで、そう病人なのだ。病人である。病人は無理は禁物だ。でないと病気が治らない。ひどくなる。今を生きることが大事だとすると僕の場合今の生活を維持して病気を治すことに専念すべきなのだろう。転職なんてもってのほかだ。
でもなぜこうも転職を考えてしまうのだろうか。その答えはまだはっきりとは出ていないが大体はわかっている。刺激を求めているのだと思う。僕の人生は何か新しい刺激を求めて移動してきたと言っても過言ではない。そうやって世の中を渡ってきた。そういう生き方のスタイルが焼き付いているのだ。いくら今病人だと言ってもハードディスクまでは交換はできないようだ。生き方はそう簡単には変えられない。
うつ病が寛解するのはいつのことだろう。もうすぐ丸10年が経つ。