
結論から言うと、否、である。まだうつ病に関する認知度はそれほど高くないと思っている。うつ病イコール仕事ができない、と思われてしまいかねない。特に僕のような感情労働と言われる精神的にきつい仕事だと尚更そうだ。実際は薬を飲んでいるのでかなり精神的には安定しており、プラスちゃんとした睡眠がとれていると普通の人と変わらずに仕事ができると思っている。現にちゃんと仕事はこなしている。ただ、疲れやすい。精神的な負担がかかってくると落ち込んだり気分が下がってしまうことが往々にしてあり気分の低下は否めない。でも仕事への支障はそれほどでていない。でもギリギリなのは事実。健康で普通の人が普通に100%のちからを出しているとしよう。うつ病の人はそこに到達するのに120%ぐらいの力を要する感じだ。だから20%余分なエネルギーをつかっていることになる。逆にいうと普通の力をだしきろうとしても8割しか力が出せないということだ。この8割の自分を会社にそして同僚に認めてもらうことができるのかどうか。やはり僕としてはまだまだ認めてもらえないと思うのだ。それならうつ病であることを黙っておいて普通のように振る舞っていたほうが良い。
でもそんな自分はうつ病を隠して仕事をし続けてきたが、結局ひとりで病気のことを抱え込まざるを得なかった。もちろん心療内科のドクターがいて相談にはのってくれるが、それも月に1から2回程度だ。そしてこと細やかに仕事の相談に乗ってくれるわけでもない。そんな僕は結果として苦しくなると誰にも相談できずに一人悩みその会社から逃げる、逃げることによってつらい状況を克服しようとしたのだった。もしそこでうつ病であることを相談できて休職というワンクッションをおくことができていたなら、転職という大変なイベントを何度も経験しなくても済んだかも知れない。ここまで書いてきて、やはり職場の人にちゃんと相談すべきだと思い始めてきた。出来る人はちゃんんとうつ病であることを伝えておくことを勧める。僕のようにならないためにも。
そんな僕は今年度担当していた最大のイベントを先日終えることが出来た。かなりキャパオーバーだったけど、なんとかごまかしながらやってのけた。いいのか悪いのかわからない。昔の僕を知っている人はそんなイベントはなお坊主にとっては楽ちんだろうと思っていただろう。でも今の僕は違った。もうキャパオーバーだしかなり精神的に追い詰められていた。うつ病は外から見て知ることが出来ないのでなかなか理解はしてもらえない。そんな今を生きている。