
「これはだめだ。足腰が完全にだめになっている」。そう感じたとき僕は「齢をとってしまったものだ」と半ばあきらめていた。諦めた原因はとにかく少しでも歩くと膝が痛むのだった。公団の階段を上り下りするだけでも膝に違和感があった。もう昔みたいに走るなんてことは土台無理だし、そもそも歩くことさえももうだめだ、だめだ、だめだと思うばかり。
そんな思いにかられながら、でも歩こう、と決めた。それがつい一週間前のことだった。アップルウォッチをつけて片道30分、往復で1時間歩こう、そう決めてあるき出した。足がロボットのようにカクカクとぎこちなく動くのがわかった。でも少々の痛みと違和感ぐらいはこらえて歩き通そう、そう思いながらあるき続けた。なんとか1時間あるき通せた。これは自信になった。モチベーションをあげるため歩いたあとにプロテインを飲んだ。次の日、少し足に違和感があるがまた1時間歩いた。次の日も、また次の日も、1時間歩いた。4日目ぐらいから膝の違和感もなくなり足の運びもスムーズになってきた。
そして今日は海辺に行って砂浜を1時間ほど歩いた。すっかり以前のように歩けるようになっている。この流れを止めてはいけない。この先も時間をみつけて歩き続けようと思う。目標としては来年どこかで5kmから10kmの短い距離のマラソン大会に出場することだ。フルマラソンはハードルが高すぎるので短い距離から復活していこうと思う。余談だが、歩くことを再開してからというもの肌の調子が良い。艶がでてきたというか、張りがでてきたというか、やはり運動は体全体によい影響を与えるのだなと思っているところ。